糖類の種類、見分け方、健康に良い代用甘味料など ④
糖類の種類、見分け方、健康に良い代用甘味料など①②③の続き。
砂糖とメンタルヘルスの関係
砂糖の過剰摂取は、メンタルヘルスに悪影響を及ぼす恐れがあります。
イギリスで行われた研究では、食品とメンタルヘルスに関する複数のアンケート調査を実施したところ、甘い食品・飲料に含まれるテーブルシュガーの大量摂取とうつ病リスクの増加に関連性があることが出ました。
砂糖が脳内の様々な神経伝達物質に影響を及ぼす可能性があり、それらの神経伝達物質の受容体(特にドーパミン)が習慣的な砂糖摂取量の変化に関与していることが観察されています。
また、カリフォルニア大学が行った研究で、スクロースとアステルパーム由来の人工甘味料が比較されました。
この研究では、スクロース入り飲料がストレスホルモンであるコルチゾールを抑制するというエビデンスが得られています。
さらに、スクロースが、記憶、学習、情動反応・行動を司る脳の一部である海馬を活性化するという報告も。
通常、ストレスを感じるとコルチゾールが放出され、食べ物から得たエネルギーを利用して「戦うか逃げるか反応」を起こすように体へ信号を送ります。
その時点で海馬は、このホルモンの調整を行います。
どう研究で、ストレスによるコルチゾール分泌を遅らせながら、この調節を阻害する糖の作用が示され、安心感と心地よさが示されました。これは、砂糖への欲求や、体や脳のストレスを減少させる砂糖の効果に関与していると見られています。
したがって、砂糖に対する欲求や認識された必要性が高まると、特にストレスを受けやすい状況下の人にとって、肥満などの慢性疾患リスク増加につながる恐れがあります。