砂糖は万病の元??
砂糖の摂りすぎはヤバイ?
「砂糖は万病の元だ!」みたいな話は昔からよく聞く話、
砂糖は、
- 麻薬なみの依存性がある
- 何度も精製するので栄養はゼロ
- 精神異常、めまい、その他の症状が出る
みたいに聴けば聞くほど怖くなってしまいます。
はたして、実際「砂糖」を大量に摂取することで体にはどんな影響がでるものなのか、
ワシントン大学での実験で、24名の男女を対象、年齢は18〜65才で、いろんな体型の参加者をそろえた研究がありました。
実験では3パターンの糖が入ったドリンクを飲んでもらい、
- ブドウ糖:体の細胞が燃料に使う糖。筋肉や肝臓にもグリコーゲンとして貯蔵されている。
- 果糖:フルーツとか野菜によくはいっている糖。細胞が使えないので、肝臓でブドウ糖に変換される。
- 果糖ブドウ糖液糖:甘味が強いのでよくお菓子に使用される。55%が果糖、42%がブドウ糖でできている。
それぞれのドリンクのカロリーは、参加者が1日に必要なカロリーの25%ぐらいで、結構な量です。
大量に精製糖を飲んでも悪影響は出なかった
参加者は8日ごとで血液検査を受けて、
- C反応性タンパク(CRP)
- インターロイキン6(IL-6)
- ゾヌリン
- リポ多糖結合タンパク質(LBP)
の数値を調べられました。
CRPとIL-6は体内の炎症レベルを示す重要なマーカーで、ゾヌリンとLBPはリーキーガットが起きていないかを調べるためにチェックしています。
結果は、、
- どのドリンクを飲んでも、参加者の炎症レベルは特に上がらなかった
- リーキーガットが起きた様子も見られなかった
って感じ。どうやら、結構な量の精製糖を飲んでも目立ったダメージは起きなかったみたい。
この結果を過去の実験と照らしあわせてみると、
- 31名の参加者に大量の果糖とブドウ糖を10週間ほど飲んでもらったが、とくに炎症レベルは増加しなかった。ただし、体脂肪が増えた参加者は、炎症をもたらす物質 (PAI-1と MCP-1)の量が増えていた。
- 20名の参加者に大量の果糖とブドウ糖を4週間ほど飲んでもらったが、とくに体脂肪は増えず炎症レベルには影響がなかった。
ってデータがあるのがおもしろいところ。どういうことかというと、
- 砂糖を大量にとっても慢性炎症は起きない
- ただし体脂肪が増えると慢性炎症が起きる
ってことでして、おそらく砂糖そのものに害があるわけじゃなく、あくまで悪いのはカロリーオーバーなんじゃなかろうか、と。要するに、
- 砂糖が入った食品にはうまい物が多い
- うまいからつい食べ過ぎて太る
- 炎症が起きる!
結果、当たり前みたいな話でありますが、これにより、砂糖が必要以上に悪玉に見えてしまうのかと思います。
もちろん、長期的に大量の砂糖を食べるのは問題があるかと思いますので、気をつけたいところではあります。