ケルセチンがもたらす健康と免疫系への効果③
ケルセチン、亜鉛、相乗効果。
何らかの直接的なウイルス感染予防作用があるケルセチンですが、その主な効果は、非未結合性の遊離亜鉛の細胞への輸送を促進する作用で知られる、イオノフォアによるものかもしれないとのこと。
遊離イオン状態の亜鉛は、多数のウイルス複製を阻害することができます。
多くのウイルスに感染された細胞は、遺伝暗号の一部とともにレプリカーぜ(複製酵素)を挿入することから、ウイルスが複製されてしまいます。
亜鉛はこのレプリカーぜを阻害できるため、ウイルスの複製や感染拡大も阻止できるというわけに。
これが、風邪対策、インフルエンザ対策として、亜鉛が推奨される理由の一つになります。
ただ、亜鉛がこのような効果を発揮するためには、イオンが細胞内に流入できるように、特殊な細胞膜チャネル「イオノフォア」が開いた状態でなければなりません。
ケルセチンは、亜鉛濃度を高めて、ウイルス複製から保護するために、亜鉛イオノフォアとして作用することができます。